普及するお葬式の形“直葬”。メリットやデメリットを前もって考えておきましょう。

直葬とは

直葬の様子

「直葬」とは、故人を直接火葬場に運び、火葬のみを執り行う葬式です。
通夜や告別式は行わないコンパクトな葬式であり、2000年代に入り都心を中心に広まりを見せる葬儀の1つとして再認識されるようになりました。

 

取り仕切るべき儀礼が極端に少ないことが特徴的であり、葬儀費用も安く抑えられます。
同じ火葬でも通夜や告別式を行う一般的な葬式とは異なり、残された親族の負担が少ない葬儀です。

 

選択肢として広まる理由

コンパクトな葬式である直葬が広まる理由としては、近年の葬式に対する状況の変化が挙げられます。
以前は生前関わりのあった大勢の知人や友人、関係者が故人と最後の別れをする場として大規模な葬式を催されることが一般的でした。

 

しかし現代は超高齢社会。故人が亡くなる歳には友人や知人も相応の年齢になっており、葬儀に参加すること自体が難しくなっています。
また、都心で暮らしている人はそもそも隣人関係が希薄だという場合も珍しくありません。

 

葬儀はそれほど大きなものにせず、ごく少数の近親者のみで行えば良いと言う考えの人が増えていることが、直葬を選択する理由として挙げられるのです。

 

一般的に香典は不要

直葬には遺族の手間を省くという故人の気配りが含まれているため、一般的には“香典”は不要です。
そのため、参加者に対して事前に香典不要の旨を伝えておけば、お互いに不要な気を遣う必要がありません。

 

一方、しきたりを重んじる人は、香典は故人に対する気持ちの表れと言う考え方を大切にしています。
不要と断りながらも“気持ち”として受け取らざるを得ない場合は、個別で香典返しに当たる振る舞いを考えましょう。

 

直葬のメリット・デメリット

 

メリットは「負担の軽減」

直葬を選択する一番のメリットとして「費用負担の軽減」が挙げられます。
一般的な葬式を取り仕切る場合、通夜や告別式を含めて120万円~180万円程度が相場です。

 

一方で直葬を行う場合は15~30万円程度の費用で抑えられます。
また、通夜を行わないため参列者への対応に追われる心配もありません。
精神的にも負担が軽く、家族との厳かな最後の別れを実現できます。

 

「理解の面」でデメリットがある

直葬は多くの場合、近親者のみで執り行われるため、別れを惜しむ友人・知人にとっては故人の死を実感できずに納得して貰えない場合もあります。
そのような方々への配慮を忘れないようにしましょう。

 

また、近親者にとっても比較的さっぱりした印象を与えます。
「こんなことなら最後くらい盛大に見送ってあげれば良かった」という親族が現れないように、しっかりと話し合った上での選択が必要です。

 

話し合いの上で選択する必要がある

葬儀についてアドバイスをする男性

直葬は残された遺族の負担を軽減するために有効的な手段です。
一方で葬儀そのものに大きな価値を見出している場合は不満が生まれる原因になります。
可能な限り生前の本人も含めた話し合いを日頃から行っておくことで、理想の直葬が実現できるのではないでしょうか。