昨今は時代の変化に合わせて価値観も変わり、葬式の形式を見直す方が増えています。

多様化するお葬式

変化した2つの葬式の形

形式が多様化するお葬式

従来から定番だった一般葬は、通夜と告別式を2日に分けて行い、最期は故人の顔を立てて盛大に送り出す内容が主流でした。
多様化して増加を遂げている新しいお葬式の形には、家族葬一日葬など小規模で行うものと、無宗教葬など宗派や宗教に関連した形式にとらわれない自由な形があります。

 

さらに大きく分類すると、故人の生前の意思や遺族の希望によって、お葬式にはなるべくお金をかけたくないという理由で簡易的な形式にしたり、故人の生前の意思などで素敵で華やかな最後のお別れを希望したりするパターンがあります。
増加する家族葬ですが、首都圏での平均予算は100万円前後と言われていて一般葬と大きな違いはありません。
多様化するお葬式は、費用削減だけを目的にした変化ではありません。

 

お葬式が多様化した要因

お葬式が多様化したのは以下の3つの要因があります。

  •  平均寿命が長くなった
  •  少子高齢化でお葬式に参加する機会が増えている
  •  宗教に無関心な人が増加した

昔ながらの考えやしきたりを守ろうとする人が少なくなっているほか、平均寿命が延びて少子高齢化が加速するなど社会の変化が大きく関係しています。
寿命が延びると、医療費や生活費、老人ホーム費用などでお金がかかってしまいます。
日本全体で少子高齢化が進んだことで年金の受給年齢が遅くなるなど、老後の生活資金は昭和の時代以上にお金がかかるように変化しています。
お葬式をする際に故人の残したお金で盛大に行う余裕がない、残された配偶者に金銭的負担がかかるのを避けたいなどの理由で、家族葬や一日葬を選ぶ人が増えています。

 

故人の金銭的都合だけではなく寿命が延びたことで、享年が遅くなり、葬儀の参加者も高齢者の比率が高まっています。
また、地方の過疎化が進むなど仕事で遠方へ引っ越しをする需要も増えているため、遺族が遠方にいるケース
も増えています。
こうした環境の変化で参列者の負担を少なくする目的で一日葬の需要が拡大しています。

 

また、少子高齢化や大企業勤務をしていた人の割合が増加するなど、仕事関係や友人・知人のお葬式に参加する機会が増えています。
近い関係だった人のお葬式は行かなければいけない義務感を感じるものの、決して良い気分で行けるものではありません。

 

葬式に足を運ぶ回数が増えていくうちに、費用や労力の負担を大きく感じたり、毎回お経を唱えて暗い雰囲気でご焼香と会食を行うお通夜を嫌ったりする人が増えています。

 

故人が生前に経験した葬式のネガティブなイメージを理由に、自分が死んだ時は無宗教葬(自由葬)で楽しく最期のお別れをしたいと感じたり、葬式は家族葬・密葬にして友人や仕事関係者は後日お別れ会を開いて招いたりする人が増えています。

 

多様化するお葬式によって、呼ばれるお葬式も会食や香典返しのない簡易的なものや、お通夜には呼ばれず後日、平服に会費制のお別れ会に招待される場面が増えています。
実際に自分が呼ばれた経験から、一般葬と新しい形式のお葬式を比較することで、自分や遺族がお葬式をする際は、新しい形式のものにしようと考えが変わる方も多いです。

 

社会全体の変化や、他の人のお葬式から影響を受ける相乗効果によって、昨今はムービーを流したり、合唱や故人の好きな音楽を流す音楽葬にしたりするなど、年々ラフな葬式が増えるなど現在も多様化が進んでいます。

 

 

考え方の変化

お葬式に対する価値観が変化し、家族葬を考えるようになった家族

昨今は小規模な家族葬を専門にしたセレモニーホールが増えています。

企業を定年退職した高齢者の方であれば、昔ながらの盛大なお葬式、平服で参加できるお別れ会、簡易的な家族葬や一日葬など、幅広い葬式の形式を経験している人が多いでしょう。
葬式をするなら、故人の顔を立てたい、祖先から受け継がれてきた伝統を守る意味でも盛大に行いたいという気持ちもある中で、家族葬専門のセレモニーホールが増えるなど、お葬式の平均的な規模が縮小していることから考え方が変化する人が増えています。

 

 

宗教に関心はないけど、先祖代々から受け継いできた宗派の形を守りたいと思っていた人でも、時代の変化に合わせて少しずつ価値観が変わっていくものです。
家族葬や一日葬、無宗教葬でも手の込んだ感動的な演出をすることも多く、多くの人が「理想のお葬式の形はなんだろう?」などと考え直すようになっています。

 

元号は平成から令和に変わり、故人や高齢者も生きてきた時代が変化しています。
昨今は宗教に関心を持つ人が減ったり、スピリチュアルなど葬式に関与する領域が少ない物を信仰する人が増加したりしています。
今後も時代が進むに連れて葬式の形式はさらに多様化し、一般葬を選択する事例が少なくなっていくことが予想されます。
かつては、一戸建てからマンションが増えたことで自宅葬からセレモニーホールを使ったお葬式が主流に変わった歴史がありますが、昨今は環境の変化ではなく価値観の変化で葬式の形式を見直す方が増えています。